2016年02月22日

ジャパン トラック2015

鹿児島市西田の補聴器専門店『鹿児島中央補聴器』のブログへようこそ。

以前、お知らせしていました補聴器に関する調査の「ジャパントラック」について昨年、「ジャパントラック2015」が発表されましたのでご紹介します。

ジャパントラック2015はアノバム社(スイス・チューリッヒ)が、日本補聴器工業会(JHIMA)の代理として、実施したものです。

サンプルサイズは、14,316人を対象に難聴者1,306人。(補聴器非所有難聴者890人、補聴器所有者416人。)で行っています。

日本で難聴の方が、どこで補聴器を購入しているか調査を行ったところ以下のようになっています。

 〇補聴器専門店:49%(2012 56%)
 〇メガネ店:14%(2012 18%)
 〇病院:13%(2012 2%)
 〇インターネット:12%(2012 7%)
 〇通信販売:7%(2012 7%)
 〇電気店:2%(2012 4%)
 〇その他(福祉事務所・時計店・宝石店・デパートなど):2%(2012 10%)

補聴器所有者の半数は補聴器専門店で購入している。

対面販売ではない、通信販売やインターネットを介して購入した補聴器の満足度は相対的に低い。

日本の難聴者の比率は、人口の11,3%、このうち13,5%しか補聴器を所有していません。(2012では14,1%)補聴器所有者の46%が両耳装用であった。

更に、補聴器に満足しているのは39%(2012では36%)、逆に補聴器を持っていても全く使っていない人は7%(2012では12%)になるそうです。

欧米での調査でも、難聴者の比率はあまり変わりませんが、このうち補聴器を所有している人は30~40%。
驚くことに補聴器の満足度は、78,2%

つまり欧米の補聴器を買った人の大半は「買って良かった!」と思っています。

欧米諸国に比べ、日本で補聴器の普及率や満足度が向上しない原因としては、有資格者(認定補聴器技能者)から補聴器のフィッティングを受けておらず、買ったっきり調整が行われていない人が多いことが考えられます。

補聴器所有者の84%が補聴器の使用により、生活の質(QOL)が改善したと答えています。

反面、補聴器非所有難聴者に関する分析で補聴器を所有しない理由のトップ5は

○わずらわしい。
○補聴器を使用しても元の聞こえに戻らない。
○難聴がそれほど酷くない。
○補聴器は騒音下では役に立たない。
○ほとんどの場所で自分はよく聞こえている。

その他に、補聴器のデザインが良くない。難聴(補聴器をしていること)であることを公にしたくない。などなど、様々な理由や間違った情報もあるようです。

補聴器所有者の91%は、補聴器をしていることでからかわれたり、仲間外れにされたことは無く逆に喜ばれているのに対し、補聴器非装用者の方がその事を意識しすぎているようである。

そのことを踏まえても、補聴器に対する誤解を解いていかなければなりません。

現在、認定補聴器技能者の数は日本全国で、3,239人(2016年2月15日現在。人口比率では約37,000人強に一人)

ちなみに、「認定補聴器技能者」という名称を知っている難聴者は15%でした。(2012 16%)一般の方になるともっと少なくなりますので、認知アップが必要ですね。

posted by きくぞう at 16:18| Comment(0) | 補聴器 | 更新情報をチェックする

2015年12月25日

補聴器の価格と性能について

鹿児島市西田の補聴器専門店『鹿児島中央補聴器』のブログへようこそ。

今回は改めて、補聴器の価格と性能についてお話します。

まず、はじめに補聴器の値段がなぜあんなに高いのか?についてですが、各メーカーが補聴器の新製品を開発するのにどれくらい金額がかかるかご存知でしょうか?主要メーカーの開発費は数百億かかると言われています。開発費とは主にICチップといわれるもので、補聴器の心臓部となるところです。そのため、補聴器の値段は設定されています。ただし、当店HP内の補聴器の価格のページを見ていただくと解る通り、
(http://kch-miimi.main.jp/price_af.html)年割・月割り・日割りに落とし込むと決して高額でないことが、ご理解いただけると思います。

では、補聴器の価格の幅の違いについてですが、

補聴器の金額の差は何が違うの?

補聴器の値段は、ピンからキリまで存在します、安いものは、片耳 数万円ですが、高いものに なると50万円を超えるものもあります。補聴器は、なぜこんなにも金額に差が出るのでしょうか。 そして、高い補聴器、安い補聴器は、どのように異なるのでしょうか。
「高い補聴器を購入すれば、きっと耳も治るに違いない」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、補聴器を装用しても、耳は治るわけではません。

補聴器の金額の差

金額により最も差がでるのは、聞こえてくる音の快適性です。補聴器を装用すると数多くの音が 聞こえてくるようになります。その中で耳障りになる音を効果的に抑えられるものほど高価になります。風の音や突発的に発生する大きな音。(ドアを閉める音・茶碗が割れる音など)補聴器を装用すると普段あまり気にならない風の音や大きい音は、不快に感じやすく、耳にも負担になります。そのような音のみを抑えられる機能があるものが快適になります。
この機能のすごいところは、快適にさせる事であり、聞こえなくする事ではありません。
不快に感じさせないポイントに持っていき、かつその音の存在に気付くようにし、しっかり耳の事を考えた素晴らしい機能です。この快適性を求める機能の差が金額の差につながります。

補聴器は完全に補える機器ではありません。補聴器そのものは進化してきましたが、言葉の聞き やすさは、人によって異なり、金額に関する評価も人によって異なります。

金額の差に関する結論

結論を申し上げると、補聴器を装用した時の快適性は、確実に金額が高い補聴器の方が上です。高額な補聴器は、音を抑制する機能が揃っており、不要と考えられる音を効果的に抑えたり、そもそも聞く必要がない音を、効果的に抑制する機能があります。

ただし、言葉の聞きやすさに関しても効果に差があると考えられますが、高い補聴器の方が確実に聞き取れるようになるというわけではありません。
言葉の聞き取りやすさは、語音をどれだけ聞き分けられるかで個人差がありますので、一概に高い補聴器がいいとは限りません。

posted by きくぞう at 11:05| Comment(0) | 補聴器 | 更新情報をチェックする

2015年09月30日

ジャパントラックについて

鹿児島市西田の補聴器専門店『鹿児島中央補聴器』のブログへようこそ。

本日は、皆さんにはあまり馴染みのないものかもしれませんが、
日本でも「ジャパントラック2012」という補聴器に関する調査が、日本補聴器工業会(JHIMA)より15,000人を対象に行われていますので、ご紹介します。

それによると、日本の補聴器市場では、欧米とは異なる実態があります。
日本で難聴の方が、どこで補聴器を購入しているか調査を行ったところ以下のようになっています。

 〇補聴器専門店:56%
 〇メガネ店:18%
 〇インターネット:7%
 〇通信販売:7%
 〇電気店:4%
 〇その他(時計店・宝石店・デパートなど):5%
 〇病院:2%

日本の難聴者の比率は、人口の10.9%、このうち14%しか補聴器を所有していません。

更に、補聴器に満足しているのは36%、逆に補聴器を持っていても全く使っていない人は12%になるそうです。

欧米での調査でも、難聴者の比率はあまり変わりませんが、このうち補聴器を所有している人は30~40%。

驚くことに補聴器の満足度は、70~80%

つまり補聴器を買った人の大半は、「買って良かった!」と思っています。

先進諸国に比べ、日本で補聴器の普及率や満足度が向上しない原因としては、有資格者(認定補聴器技能者)から補聴器のフィッティングを受けておらず、買ったっきり調整が行われていない人が多いことが考えられます。補聴器の基本は、『買ってからが使いこなすためのスタート』ということです。

現在、認定補聴器技能者の数は日本全国で、2,975人(2015年9月23日現在。人口比率では約40,000人強に一人)

近年、デジタル補聴器が9割以上を占めており、難聴者の気導値さえわかれば、ソフトで簡単にフィッティングができます。メーカー各社のソフトやフィッティング計算式の精度が向上したおかげで、初期設定でもある程度は、「聞こえる」ようにすることは可能です。

しかし、難聴者の聞こえは様々で、ひとりひとり好みの音もあるうえ、使う状況も人によって異なります。

そのため、フィッティングソフトの『初期設定』で満足度が上がるとは限りません。

私もメーカー時代、メガネチェーン店さんを中心に、補聴器勉強会を行っていました。

しかし、限られた時間で行われる勉強会の目的は、調整ソフトもそうですが、補聴器を販売するための販売者の短期育成が主となります。

『基本調整』は、ある程度習得していただきますが、難聴者の複雑な要望に対する細かな調整については省かれています。

『細かな調整』を行っていくには、難聴の基礎知識やフィッティングルールの知識がないといけませんし、上にも述べましたが、難聴者の生活環境や使用状況を把握したうえで調整を行わないといけません。

ですから、補聴器担当者の中には難聴の原因である伝音難聴と感音難聴の違いや、その他に考えられる症状について知らない方もおられます。また、補聴器利用者の言われるがままに調整を行い、間違った調整で補聴器を使っている場合もあります。こうなると、補聴器に対する満足度が低下し使用しなくなるケースが増えてしまいます。(専門分野ではないので、当然といえば当然なのですが^^;)

では、なぜ、メガネチェーン店さんで補聴器を取り扱っているのか?

その理由は・・・

高齢者人口(補聴器を必要とする年齢層)は右肩上がりなのに対し、補聴器専門店は、ある程度人口が密集した中心部に多く、地方の方には不便だからです。

補聴器メーカーさんも地方についてはメガネチェーン店さんの販売網に頼らざるを得ません。

都市部以外にこそ高齢者が多く、高齢者の絶対数が多ければ必然的に難聴者の数も多くなるのに補聴器専門店が無いのは若干、矛盾していますよね。

補聴器専門店は、あまり広告や宣伝を行いませんが、メガネ店さんは定期的に販促活動を行われています。そこで、メガネ店さんが補聴器を取り扱っていると思っている方も多いはずです。

補聴器専門店も補聴器対象者の方々が、これまで以上に補聴器を身近に感じていただけるよう、補聴器の啓蒙・販促活動が必要ですね。

大手のメガネチェーン店さんでは少しずつですが、「認定補聴器技能者」資格を取得させるようになってきています。ただし、各店舗に必ず1名以上「認定補聴器技能者」がいるというところまではできていません。

『補聴器専門店』と『メガネチェーン店』がそれぞれの課題をクリアできれば、日本も欧米並みに補聴器の普及と満足度が向上するはずです。

「補聴器を買ってよかったexclamation使ってよかったexclamation×2」と感じてもらえる方が増えるようにがんばりますよ
posted by きくぞう at 11:18| Comment(0) | 補聴器 | 更新情報をチェックする